当クリニックでは、以前からガン治療に漢方薬を健康保険で処方し、その効果を実感して来ました。近年、その効果を裏付けるいくつものデータが発表されました。
日本トップクラスのガンセンター「ガン研有明病院」ではガン治療に漢方薬を併用し、奇跡的ともいえる効果の上がった事例が多数発表されています。その一部を紹介します。
ガン治療に使われる代表的な漢方薬・十全大補湯(ジュウゼンタイホトウ)による事例です。
[第1例]
63才男性。B型肝炎から肝臓ガン(手術不能)になり、肺に転移していた。十全大補湯を投与した所、2ヵ月で肺転移がほぼ消失、腫瘍マーカーも急激に減少。残念ながら2年後に肝硬変で亡くなったが、病理解剖した結果,肝・肺何れのガンも治癒していた。
[第2例]
47才男性。胃ガン手術後、多発性肺転移になり、十全大補湯を通常使用量の倍量投与した所、やはり2ヵ月で肺転移が消失。その後7年間投与を続け終了したが、現在も再発していない。
[第3例]
56才女性。膵ガンの手術後、抗ガン剤2種類投与するも副作用で中止、担当医から平均余命5ヵ月、1年生存率10%と言われた。そこで十全大補湯+牛車腎気丸(ゴシャジンキガン)投与開始し、手術後2年半たった現在も悪化が見られない。
その他、多数の事例が発表されています。
別の大学病院のデータによると、卵巣ガンステージⅡ~Ⅳの人々に十全大補湯を標準治療に併用すると、8年後の生存率が約2倍に、また子宮頚ガンⅢの場合10年生存率ガ1.5倍良くなる事が発表されています。
更に凄いのは、手術不能の大腸ガンの人々で、標準治療だけの群では2年半後に全員死亡しているが、漢方併用群ではまだ36%が生存しているのです。
最近のAERAという雑誌に発表された徳島大のデータによると、子宮頚ガンステージⅣ(末期)の場合でも、漢方を併用すると生存率が8倍に上がるという、驚くべき結果も発表されています。
以上のデータから、ガン治療には漢方を是非併用されるべきことは明らかです。
健保で使えるもう一つの優れ物の漢方薬に「高麗人参」があります。韓国での研究によると、40才以上4000人の調査で、これを長期に飲んでいる人は多くのガンのリスクが半減し、胃ガン33%、肺ガン30%と更に大幅に減る事が判っています。高麗人参は人のガン抑制力を強くするのです。
ガン治療には、十全大補湯と高麗人参を併用するのが理想的です。