不安・ストレスに対処する「森田療法」のすすめ

森田療法は1920年代に、森田正馬先生(当時、東京慈恵医大教授)によって開発・創始された日本唯一の精神療法です。現在、精神科医が治療で実施するだけでなく、一般社会人の心の健康法としても広く活用されています。

その特徴は、世界に数ある精神療法とは基本的に異なるユニークな方法で、しかも実行し易い点にあります。なぜなら、例えば「不安」へ対処する場合、これまでの精神療法では心を操作(やり繰り)して、まず不安を無くすことを優先しました。一方、森田療法では不安は人生を安全により良く生きるために必要な、心の警告反応だと考えます。そして、不安の原因を考え、それを解決する具体的行動を取る事を勧めます。すぐに解決できない場合には、不安はあっても今日一日の生きる目標に集中して取り組む事を勧めます。

森田療法の生活指針を要約すると「心配・不安はそのままに、今出来る最善を尽くす。今日一日の生きる目標に取り組む。将来の不安には、今出来る建設的準備をしておく事」となるでしょう。

当クリニックでは、パニック障害、強迫性障害、社会不安障害でご希望の方には、この療法も行っています。また、「うつ」の回復期の方や再発予防の心の健康法としても役立てて頂いています。更に、ガンなどの体の病気による、不安・死の恐怖への上手な対処法(生きがい療法)としても活用されています。


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