黎明
遥か太古の草原に 薄明の朱に燃える草の大地に 横たわり 瞑目し 神の息を感じていた 月と星辰の巡り 北斗 参宿(みつぼし) 天狼 昴星 地には 未だ創られざる者共の叫び 満ち 土と水 風と炎 智(サットヴァ)と無智(ラジャス)と愛欲(タマス) それぞれの性質は それぞれの所有に それが法 碑文 彼(か)の者の言葉は石に刻まれ 百億の劫を経て成就せらる 時は満ち 道を求め問う者あり 祈り 苦行と瞑想 時間はない 空間はない 虚無はない 生もなく 死もなく 然して転生もなく 梵 もない 我等 未だ創造されざり
$「界以前に想いを馳せて詠んだ詩。