抜け殻


  目の前に佇む

  君の 虚ろな眼の

  その瞳を覗いても

  僕の姿は映っていなくて



  魂が

  君のタマシイが

  青白い燐光を放ちつつ

  螺旋を描いて遠ざかり

  暗い水平線へと

  僕の手の届かない

  遥かな遠い場所へと

  飛んでゆくのが

  見えるだけ



  ここに居るのは

  儚い 君の姿だけ

  僕の知らない夜の間に

  脱皮して去っていった

  君の抜け殻



  僕は 僕でなくて

  いっそ 君に生まれてきたかったよ

  そうすれば絶対に 永遠に

  君と離れずに済んだから



  君の魂の重さだけ

  僕の心が軽くなって

  どこかへ飛んでいきそうで

  それが怖くてベッドに

  しがみついて眠る

  眠ってしまうよ

  僕が僕であることを

  忘れるくらい



  深く


 表現的には、『心が軽くなる』は別の意味に取られそうで上手くないとは思う。
 一つ前の作品もそうだけど、どうも現実逃避で眠っちゃう癖があるな。僕。


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