天楽
天空の音楽に包まれて
君は僕で 僕は君だった
風に乗って漂うまま
いつしか僕らは地上を目差す
青空の中を落ちる速度
雲の波間を突き抜けて
二つに分かれた僕達は
遠い所で産声を上げる
あれから千年
生まれ変わり 死に変わり
やっと互いの半身に見え
二つの魂は歓喜に震えた
君のいない孤独の歳月は
今となっては堪え難い記憶
たとえあの空へ帰れなくとも
もう離れない 離さない
君を 君だけをしっかりと
この腕に掴まえていよう
地上の億年も一瞬の夢
そして耳を澄ませば
ほら 今も響いている
あの天上の音楽
生まれ落ちる前、たしかに僕たちはそこにいた。