波頭


  僕という人間は

  波立つ水面に一刹那

  現れた一つの波なのです



  内に大洋 外に大空

  どちらが欠けても

  僕は存在しません

  現れては消えてゆく

  そんな波の一つです



  僕という波の水面に

  青空や白い雲

  魚や海底の様子が映ります

  それが僕の見る

  世界の全てなのです



  それ以上でも それ以下でもない

  この世界の 移りゆく姿形に

  僕はいつでも

  トテモ満足しています



  そうして世界を映し出した後

  間もなく僕は消え去るでしょう

  現れては消える波

  それが僕たちの一生です



  輪廻やら転生やら

  確かにあるかも知れません

  ですが新たに生まれた波頭の一つが

  以前あった どの波と同じだなんて

  誰が言えるでしょうか?


 前の詩を具体的に書くとこうなる、かな。
 なんかタマシイとかが個別に存在するわけではなく、人ってのは物質界と精神界の狭間の境界面のようなものではないかと。


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