だんす
僕はそれがとても好きなんだ
盲目の僕は崖っ淵に立って
踏み外すまい 踏み外すまいと
ステップする
そしていつでも いつまでも
踊り続けるのさ
僕の踊りから
世界が紡ぎ出される
この世の全ての色を含んだ
縦糸と 横糸で
宇宙は織られてゆく
それを僕は見ているけれど
じつは最初から何も見ていない
それは始めっから
終わりまで盲目だし
僕はそれなんだ
もしも一歩踏み外したなら
そこが
全ての生物と無生物
星々と銀河と素粒子と虚空が
崩れながら落ちてゆく
その時 僕は初めて
目を開けるかも知れない
谷底の名は
僕はそれがとても好きだから
いつでも いつまでも
ここで踊り続けるのさ
ナタラージ(踊るシヴァ)、ウパニシャッドから『汝は≠サれなり』、そして世界は