ダル
ハウスボート
水に浮かぶ家
湖の浅瀬に
蓮の花が咲いているよ
オーム・マ・ニ・ペー・メ・フーム
華の中には
観音様が御座します
曼荼羅を描き出す
自身も蓮華座に直る
と 窓からは
山脈が雪を被り
遠く聳えているのが見える
見る間に視界は拡がって
周り中の高山が
家の中に居ながら 山々の内と外
世界中が手に取るように見渡せる
ふと 今いた方を振り返ると
舟の家は静かに湖水に浮かぶ
そしてこの宇宙も 静かに
舟こそ我が家 万象は
粛々と湖水に揺蕩う
オーム………
評には『とても面白い詩』だけど、五節目の『らしく観ずる』は余分とか書かれていた。今読むと確かにそうかも。
これはシュリナガルのダル瑚に浮かぶ、おんぼろハウスボートに泊まった時の情景。本当に蓮が一面に咲いてたしぃ。