嗜好
ワインを味わいながら
アシッドやバングのことを考えるのは
恋人を抱きながら
他の女性の事を考えるようで
幾分後ろめたい気になる
それでも僕は彼女たちが好きだ
しかし意地悪なこの国の政府は
僕達の交際を禁じているので
従順な僕としては
七夕の星のように 遠くで想いつつ
ワイングラスを傾ける
グラスの底では
赤い液体が
媚びた笑いを浮かべて揺れる
淑やかな恋人と見えたのは
国営遊郭娼婦と気付く
上品を装ったアルコールの香りよりは
麻の葉の野生が懐かしい
一人の夜だった
評では『上手にまとめられて、言葉も読みやすく選ばれています』だって。
内容については言及されてないのよね。いーか☆