東ビル・ラウンジA(インテリア改修) ---横浜市中区---
東ビルは、築30年を超えるオフィスビルです。
周囲の建物が建て替えられる中、味のあるレンガ色のタイルや、当時としては珍しかったであろう変形のガラスブロックを用いた外壁が、現在も色あせることなくその存在感を誇示しています。
ビルでは空き部屋の一室を共用の休憩室として使っていましたが、オーナーより
「ビルに入居している若い起業家たちが憩える空間にリニューアルしたい」
と要望があり、インテリアの改修を行いました。


改修前
空き部屋をそのまま利用していたので、内装は事務室と同仕様です。
天井も低く、事務室と同じ蛍光灯が並ぶなど、休憩室としては殺風景でした。


改修後
床を濃いめの木目調にし、打合せスペースを木の格子で囲うなど、落ち着いた暖かみのある空間としました。
窓際にはカウンターを設け、外の景色を見ながら寛ぐことが出来ます。
ビルの歴史に敬意を表し、外壁と同サイズ色違いのタイルを壁の一面(写真右の奥の壁)に貼りました。


仕事の合間に、ホッとひと息つける場所。
落ち着いて寛ぐことが出来る、暖かみのある場所。
パーテションや天井の意匠の工夫により、四角四面のオフィスにはない雰囲気づくりを目指しました。

オフィスとしては低かった天井を取り払い、コンクリートスラブを剥き出しにしました。
事務所的に整列した蛍光灯の照明は止め、ライティングダクトをランダムに走らせ、オフィス空間との違いを鮮明にしています。

ビル内は小さな事務所が多く、十分な打合せスペースを持たないテナントもあることから、共用の打合せスペースを設置しました。
全体のスペースに限りがあるので完全に区切るのではなく、透過性のある格子状のパーテションを立て、打合せの空間と休憩の空間を柔らかく仕切ることにしました。

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