広場のある家

茨城県のとある新興住宅地における設計競技応募作品です。
敷地は道路とコモンスペース(緑地)に挟まれた不成形な形状。
私たちはまず中央に広場を作り、その広場を囲むように、細分化された棟を注意深く配置しました。
広場にはシンボルツリー、池、芝生の丘、バーベキュー炉などのアイテムを散りばめ、集まった人々が楽しめる場を提供しています。
広場は適度に閉じた空間ですが、かといってコートハウスのように閉鎖的ではありません。
それは、囲んでいるのが無機質な壁ではなく、住戸という生活空間であるからです。
各棟はそれぞれが部屋になっており、どこからも広場を眺められる仕掛けです。
複数の階段はや連続した部屋は、家を回遊する楽しさを味わう装置です。
ひときわ目立つ高い棟は、実は最上部にお風呂があります。
トップライトを備えているので、ちょっとした露天風呂気分で入浴を楽しめるでしょう。
夜は満天の星空を眺められます。
こどもの頃テレビで見たアニメの冒険の世界。
あるいは中世ヨーロッパの迷路のような都市。

そんな風景を思い描きながら、デザインした家です。



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