次に目を開けた時は、僕の専用ベッドの中だった。
体がなんだか窮屈だと思ったら、包帯をぐるぐる巻きにされていた。
「目を開けたぞ。」
健太の声だ。
「ああ・・・・よかった。助かったのね。」
まゆみさんの声。
「バカだなぁ、もうちょっとであの世行きだったんだぞ。」
健太が泣きそうな声で言った。
やっぱり僕は車にひかれたんだね。でもここにいるってことは生きてるんだね。
僕はためしに「みゅう」って鳴いてみた。
「あ、健太、あかちゃんが笑ってるわ。」
ほんとだ、笑ってる。こいつが助かったのがうれしいんだよ、きっと。」
健太が笑った。まゆみさんも笑った。
あかちゃんも笑った。

違うよ、きっと天使がそこに来てるんだよ。
僕は心の中でつぶやいた。
だって僕が頼んだんだもん。

いいよ、健太。あかちゃんが一番でも。
あかちゃんってきっととっても可愛いんだろうな。
僕が動けるようになったら、どんなに可愛いか確認するよ。
その時は「だめだめ、あっちいって。」って言わないでね。
きっとだよ。
おわり