たまご色の詩人

蒼い硝子窓の向こうで
朝から聞こえる微かな音
あれは木枯らしがとける音なんでしょう

どこかの遠い異国では
一年中たまご色の風が吹くという
凍ることを知らないどこかの国
そんな心地よい夢を見た朝
目覚めるといつも雪が降っていた

それでもいつのまにか
どこかからやってきた詩人たちが数人
暖かい露をふりまいて行く
そそくさと
振り向きもせず
通り過ぎていく