寂しくて
桜咲いても寂しくて
寂しくて
寂しくて
狂い死にする



このまんま
持って帰りたい

ただ 一瞬
一瞬の 思い

フィオーリ・ローズ
ふりかけて
ギュッと握ってみる
寂しい女の匂いがした
てのひらに 薔薇


体内に
情炎
飼い慣らして
くつしたを編む
初雪の午後

雨の朝に
枯れた湖底と
ざわめく乳色の霧
すべて記憶の中で
芳醇に発酵していく