絵をください
あの絵をください

まだ少女だった頃
硝子越しに見たあの絵

赤毛の画商の手を離れ 海を渡ってきた

どうしても あの絵が欲しい
昔と同じ心で あの絵が見たい

あの絵をください
あの絵の中の虹をください
夕暮れをください
私の中で
鮮やかな彩りが褪せてしまわないうちに
この手で切り裂いてしまいたいのです

だから ください
あの絵をください