| 恐怖にはいろんな形がある。 目に見える恐怖、見えない恐怖、視覚的恐怖、生理的恐怖、 この作品にはそのすべてが凝縮されている。 ごくありきたりの日常生活を送っていた次の瞬間、気が付くと 得体の知れない立方体(キューブ)に閉じこめられていたとしたら・・・・ そしてそのキューブは、小さな窓で繋がった、どこまでいっても またキューブ。 何個かに一個の割合でキューブに仕掛けられた怖ろしい罠。 なんの関連性もなくそこに入れられた男女たちは、果たして そこから出られるのか。 人間の本性がむき出しになった時、本当に強いのは誰なのか 見えてくる。 偽物の正義を振りかざす者は往々にして弱く、そのもろさによって 自滅していくものだ。 そして無欲のものだけが生き残る。 この映画で一番怖いのは、あの巨大な立方体が なんの意味もなく作られ、そして未完成のまま忘れ去られた 建造物だということだろう。 なんの目的もなく作られた凶暴な施設。 なんの意味もなくそこに送り込まれた人々。 なんの理由もなく立方体の罠によって命を落としていく恐怖。 これは計り知れない。 **************************** やっぱりこれは、監督がルーピックキューブやってる時に ひらめいたんでしょーか。 ほら、種に海賊の人形が入っていて、剣を一本一本刺してって 当たるとびょ〜んって海賊の首が飛ぶおもちゃ、あるでしょ? あのどきどき感が味わえる。 そのキューブの設計にたずさわった男が出てくるんだけど、 みんな彼に「設計したのなら出口もわかるはずだ」ってつめよる シーンが出てくる。 でも彼は「自分はただ外壁を設計しただけだ、おそらく施設の パーツをたくさんの人間に分担して作らせたんだろう。 世の中なんてそんなものさ、各自自分がどんなものを作っているのか 知らぬうちに、最終的にには戦闘兵器ができていたりするものさ」 と答える。 そこで思い出した。 数年前に2日間だけ内職をした経験がある。 15p四方の板に、直径1o程度のガラスの破片のようなものを 細い溝に一個一個立てていく作業。 板一枚やって500円也。 その会社へ仕事を教えてもらいに行った時に、そこで作業している 人たちに、これはなんの部品なのかと聞いたら なんとそこにいる誰ひとりとして、自分たちの作っているものが ゆくゆくはなにになるのか、知らなかった。 「そんなこと考えたこともなかった」そうだ。 内職やってるみなさ〜ん、 自分がなにを作っているか、あらためて考えてみる必要が あると思う。(笑) 知らぬ間に、兵器制作に荷担していた なんてことが ありえるかもしれませんぜ・・・・・・ それはさておき、 お昼のパンを食べながら見ていたんだけど、画面に引き込まれて 結局そのまま見終わるまでパンを握りしめていたほど、 怖くて、面白い映画だった。 |